正しい葉酸サプリの選び方

さて、葉酸については3回目の投稿。
なかなか奥が深く、自分でも今回のブログを書いて再度勉強になりました。

目次

葉酸についての基本的なおさらい

妊活、妊娠時に葉酸が不足することで起こるデメリットとしては大きく2つ

DNAの合成が上手に出来ないことで細胞分裂がうまく進まない、よって器官形成に問題が生じ、神経管障害になりやすいということ

また、葉酸はビタミンB12と一緒に働き、赤血球の合成にも関与しているため、不足することで赤ちゃんの成長に大切な栄養と酸素を運ぶ血流が滞ってしまうということ

なぜ葉酸が必要なのか?
ということを知らずに、
とりあえず
『みんなが飲んでるし』
『病院の待合に広告が置いてあったし』とか
そんな理由で飲んでいた方も

『ほー飲んでてよかったぁ〜』と
なったのではないでしょうか?

あなたの飲んでいる葉酸、それ正解ですか?

サプリメントって本当に沢山ありますよね。
葉酸と検索しただけで、何を購入したらよいのかわからなくなるくらい。

単純に葉酸の含有量で比べたらいいのか?
葉酸の他にも色々栄養素が入っているマルチサプリ的なものが良いのか?
それとも
天然モノか?合成ものか?

先日の葉酸についてのブログでは
葉酸には2つの種類
天然葉酸と合成葉酸とあって

印象が良い天然葉酸の吸収率は50%としかない
しかし、合成葉酸だと80%もあるんだよ
という内容で投稿しましたが、

『じゃ、吸収率の良い合成葉酸にしよ!』っと
考える方もいらっしゃると思いますが、
サプリメントってそんなに簡単じゃない。

ただ、日本のサプリメントは食品扱いで、
法律的な規制が全くない分
葉酸に関しては吸収率までの情報しかない!!
そんなちっとしかない情報と
規制がない中での
表示に関しても、内容成分に関しても
真偽性が問われる…
そんな日本のサプリメントは
本当に信頼していいのか?
とか、私は思ってしまいますが、
あなたはどうでしょうか???

分子栄養学の勉強していると
栄養のことと一緒にサプリメントに関しても
深い知識が得られるので
見る目を持ってセレクト出来る様になる!

だからこそ、
私がお勧めするもの・扱うものは
信頼してもらって良いと自負。

吸収率以外にどこを見るか?

サプリメント(栄養素)は吸収して終わりではない。
その先にも数々の代謝があって、
その代謝で起こる、生化学的な反応がある

例えば
イオン化であったり、
キレート化であったり

体の中に入った時に
使用しやすい形にしてあると
複雑な代謝に滞ることなく
スムーズに使用される
だから、サプリメントの実感が感じられる!

ただ、逆も然り
今まで滞っていた箇所が
急にスルスル回ることによって
いきなり代謝が変わる

すると、体の機能は
連携プレイで成り立っているので
1点責めすることが仇になり
ほかの部位に支障が生じるということもあり

だからこそ、
サプリメントは飲めばいいってわけではない。

で、話は戻り
葉酸で吸収率以外に見るところ
それは
活性型(Folate Acid)されているか
未活性型(Folic Acid)なのか?
というところ。

そして、その量と
自分の体、
葉酸代謝が良いのか?悪いのか?

ここまで見てあげると
せっかく意識して飲んでるサプリが
無駄にならない!
ということ。

活性型(Folate Acid)or未活性型(Folic Acid)

まず、お伝えしておくことが2つ
①もちろん活性型の方が利用効率が良い
②日本では活性型は販売されていない。

そして、一応予備知識
産婦人科医だからといって
葉酸のサプリメントについての知識が深いわけではない!

実際、分子栄養学を学びにきているお医者様はめちゃくちゃ多くて皆さんお約束のように
『医者だからといってなんでも知ってるわけじゃない』
『学校では教えてもらってない』
『医者は治す方、だから分野が違う』
とおっしゃられます。

なので、もし待合に葉酸サプリのチラシが置いてあったとしても簡単に信用しないように。。。
なぜか?そのサプリメントは売っているのではなくて、病院ではない販売業社が売れるように置かせてもらってるという認識を持ってくださいね。

活性型と非活性型〜2つの違いについて

まず吸収だけじゃなくて
その先の代謝というところを確認。

これは私にも結構ハードルが高くて
多分すぐ忘れてしまう。
けど、とりあえず図式化してみよう!

Foric Acid(非活性型葉酸)を吸収したその先はまず、
1。酵素Aという物質(※酵素=タンパク質)を使ってジヒドロ葉酸に変化
2。DNA合成後Folate Acid(活性型葉酸)になる
3。また、酵素Bという物質(※酵素=タンパク質)を使ってメチル葉酸という形にする
4。メチレーションというエネルギーを作る回路に入ることが出来る

という複雑な代謝も伴う。
だから、吸収率が良い=体の中で使える!と
そんな簡単な話ではないという事

また、ここからが重要!
非活性型を入れることによっておこる、デメリットとして知っておいてもらいたい事。

4つのポイント
分かり易いようになるべく簡素化してお伝えします。

①酵素=タンパク質不足では代謝ができない
Foric (非活性型葉酸)からFolate(活性型葉酸)そしてメチル葉酸に代謝するには必ず 酵素A,Bが必要であること、よって葉酸だけ飲んでもタンパク質不足では無駄になる可能性あり

②DNA合成を邪魔する
Foric Acidは酵素A (DHFR)の働きを邪魔(低下)させるという確認もあり

③活性化葉酸の働きを邪魔する
Foric Acid(非活性化葉酸)は優先的にFBP(Foric Binding Protein= 葉酸輸送タンパク)に結合してFolate Acid (活性化葉酸)が細胞に入るのを阻害することによって、間接的にメチレーション回路の活動を低下させる

④遺伝的に日本人は酵素B(図:③から④の代謝/MTHFR)の代謝ができない人が多い

また上記4つの中でも④は特に30代以上で妊活をされている方には知っておいてほしい内容で、その理由としては

④の代謝が遺伝的に難しい方のリスクとしてこちらも主要なもの3つ
1:ホモシステイン値が高くなりやす
2:自閉症・発達障害のリスクが高まる
3:コラーゲンの質の低下
という内容。

2:についてはこの様なリスクを知らなかったとしても、不妊治療・高齢出産という2つの要素が重なることによって、神経管障害/ダウン症等のリスクが必然的に高まります。
自分の経験になりますが、37歳39歳と出産した子の羊水検査・クアトロテストについては頭がおかしくなるほど調べて調べて調べて、悩みました。
結局、悩んだ挙句1人目は羊水検査、2人目はクアトロテストをしました。3人目については子育てに追われ、すっかり忘れてたように思います(笑)

1、3についてはまたの機会にブログ投稿しようかと思いますが、ホモシステイン値というのはこちらの本にもかなり厳しい値で説明をされてますが、この値が高いとなんと認知症アルツハイマーのリスクが高まります


3:のコラーゲンの質の低下においてはまず美肌ですよねっ。どんなにお顔が整っていたとしても年齢を重ねれば重ねる程、作りよりも肌の状態がものを言いますしねっ💦

自分の体(遺伝)を知る

自分の体の状態を確認するという事は、学校の成績表と一緒で、不得意な分野をどう補うか、強化するかでその後の成績が変わってきます。
体についても同じで、自分の体の成績表を確認する=今の状態、そして遺伝的にもった要素を知ることで具体的にするべきこと方向性が定まります。

もし、Folate(活性型葉酸)をメチル葉酸に変換できる遺伝的要素がヘタレだったら?
また、もし今現状葉酸と一緒に働くビタミンB12が不足していて赤血球が通常より大きくなってしまっていたら?どうしますか?

現状を知っていると具体的にやるべきことが見えてくるので、無駄なく効率的かなぁ~。と思います。

ただ、次なる命が出来る、
それは運命の何者でもありません
ただ、私達の体を維持するためのメカニズム・代謝システムの多くは既に周知されています。

次の命が創られるとは自分の先の代謝を確立するという事と捉えると、その仕組みについて知っておくことが
『神のみぞ知る』神頼みという願いだけでなく、主体的な行動となり、命をもつ卵子への愛情につながるのではないかなぁ〜。と思います。

余談ですが、私は栄養は愛情で、愛情は栄養と思い子供達のごはんを作っています💗

温活・腸活・栄養セラピーなどの知識を持って妊活サポートしてます。
気になる方はお気軽にご連絡ください⭐️

ちなみに
データで見る葉酸不足
お時間がありましたら、こちらも確認してみてください。

この記事を書いた人

分子栄養学を勉強してます。

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